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女性のうつの原因とは? 鉄とタンパク質以外にも社会構造が問題だった!

うつ病は女性なら5人に1人、男性なら10人に1人がかかると言われています。なんと、女性のうつは男性と比較して2倍も多いのです。

うつ病になると、「眠れない」「疲れがとれない」「何もやる気が起きない」「気分が落ち込む」「意欲や食欲がなくなる」「死にたいほどの絶望感がある」などの症状が起きます。

従来は、うつ病の原因は「怠け病」や「心の風邪」、「脳の神経伝達物質であるセロトニンの不足」などと言われてきました。しかし、同じ原因にも関わらず、なぜ男性よりもうつを発症する女性が多いのでしょうか?

女性の方が男性よりも2倍怠けているのでしょうか。女性の方が男性よりも打たれ弱いからなのでしょうか。女性の脳はセロトニンが不足しやすいのでしょうか。そんなはずありませんよね。

今回は、女性のうつ病の原因が一体何なのかを、分子整合栄養医学と社会構造から紐解いてみます。

目次

女性のうつの原因とは?

女性のうつの原因として、今一番言われていることが栄養不足です。

栄養療法のベストセラー本である「うつ消しごはん」「食べてうつぬけ」によって、女性のうつの原因は「鉄分」と「タンパク質不足」という見方が定着してきました。

しかし、そこには女性特有の疾患や環境などは一切語られていません。タンパク質や鉄分の不足は原因の1つですが、これ以外にも以下のような女性特有の疾患や症状もうつの原因になるのです。

女性特有の疾患や症状(月経、出産)

女性には、男性には無い疾患や不調が多くあります。その主なものが、月経と出産です。

月経は毎月大量の血液が流れ出てしまうので、鉄分とタンパク質が不足しがちになります。タンパク質は、脳の神経伝達物質の材料となる重要な栄養素で、鉄分はこれを合成するのに必要な栄養素です。

鉄分とタンパク質が不足すると、女性ホルモンのバランスが崩れてうつ症状が起きたり、脳の神経伝達物質の分泌が低下して自律神経のバランスを崩がくずれてうつ症状がおきたりします。

また、月経前症候群(PMS)では、月経の1〜2週間前になると、不安やイライラ、うつ症状など心身に不快な症状が起こります。このPMSが重度になると、さらに精神症状が重いPMDD(月経前不快気分症候群)にまで発展する場合があります。

他にも、乳がんや子宮がん、甲状腺機能障害など、女性に特有もしくは多い疾病はうつ症状の原因になります。

妊娠、産後うつ

産後うつとは、出産後に不安感が強まりイライラしたり、パニックになったり、些細なことで人や物に当たるような症状のことです。

妊娠、出産は胎児の発育のために様々な栄養素が使われるため、精神症状がでやすくなります。特に、タンパク質、ビタミン、カルシウムなどのミネラルが大量に使われるほか、鉄分も足りなくなります。

他にも、オメガ3脂肪酸が(DHA・EPA)が不足すると、様々な精神症状が現れます。産後うつの原因の1つがオメガ3脂肪酸の減少です。

母乳には沢山の脂肪分とDHAが含まれており、授乳すると沢山のDHAが体の外に出てしまいます。適切に補給しないと、お母さんの体内ではDHAが不足します。

これらは全て脳に必要な栄養素です。脳に必要な栄養素が不足することで、うつ症状が起こってしまうのです。

男性よりもストレス過剰な格差社会が原因

メガビタミン療法や分子整合栄養医学であるオーソモレキュラー療法では、栄養不足の問題だけしか語られていませんが、この栄養不足に陥ってしまう原因は、月経や出産だけではありません。

もっと深く見ていくと、そこには女性の社会進出やDV、離婚、経済格差による貧困など様々な原因があります。

つまり、「鉄とタンパク質が不足しているから補えば良い」という単純なことではなく、女性のうつには日本社会の「歪み」が大きく関係しているのです。

女性の社会進出

女性のうつ病患者が多い理由として、女性の社会進出と、経済格差による年収の低さがあげられます。

世間では、男女平等と称して女性の社会進出を促していますが、その実態はひどいもので、とても平等とは言い難い状況にあります。

以下は、国税庁の調査による平成27年度の男女別平均給与です。

全体平均給与……420万円(給与356万+賞与65万)

男性正社員………521万円

女性正社員………276万円

正社員平均………485万円

非正規平均………171万円

平成27年分民間給与実態統計調査結果

全体平均給与は420万円とそこそこですが、これは一部の男性正社員が高額な給料を貰って平均を押し上げているだけです。

実際には、女性の正社員で年収276万円、非正規なら年収171万円と、男性に比べて半分以下の給料しか貰っていない女性が圧倒的に多いのです。

これでは、まともな食生活や生活習慣が営めるはずがありませんよね。

上述したように、女性は月経や出産があるので、男性よりも多く栄養を摂取しなければなりません。それなのに、男性の半分以下の賃金で十分な食事や栄養補給をして生活するというのは、相当厳しいと言わざるを得ません。

現在でも、未だブラック企業やサービス残業などが蔓延しており、男性ですら栄養不足でうつになる社会構造です。それなのに、世間では男女平等が推し進められ、女性の仕事内容は男性とほぼ変わらなくなりました。

女性が男性並みのストレスを受けながら、さらに男性の半分以下の低賃金でこき使われれば、誰だってうつになるのは当たり前です。決して「怠け病」や「心の風邪」なんかでは無いのです。

DVやセクハラなどによる被害

女性特有のストレス要因として、男性からうけるDVやセクハラ被害があります。

DVとは、ドメスティックバイオレンスの略で、夫や姑など、配偶者や家族など親密な関係にある人から振るわれる暴力の事です。

暴力と一口にいっても、言葉の暴力や、殴る蹴るの暴力、生活費を与えないなどの経済的なDV、性行為を強要するなど、多岐にわたります。

女性に限らず、男性のDV被害もあるにはありますが、DV被害者は圧倒的に女性です。このDV被害のほか、会社内でのセクハラや女性差別なども大きなストレスの原因になります。

ストレスがうつに深く関わっていることはよく知られていると思いますが、これまで言われてきたうつの原因は、ストレスによって交感神経が優位になり、緊張状態が続いて自律神経が乱れると考えられていました。

しかし、最近では「ストレスそのもの」が脳に炎症を起こし、うつ症状の原因になることが分かってきました。

脳に炎症が発生する原因は、DVやセクハラなど激しいストレス以外にも、ちょっとしたストレスが慢性的に反復されると、コルチコステロンという副腎皮質ホルモンの分泌が促進されます。

これが脳の海馬の神経細胞に急性的に影響を与えてしまい、抑うつ状態を作ってしまうのです。

他にも、ストレスを受けると大量のビタミンB群が消費される事が分かっています。ビタミンB群は、脳の神経伝達物質の合成に必要な栄養素ですので、これが足りなくなると、脳の神経伝達物質が十分に分泌できなくなってうつ症状を引き起こします。

母子家庭の増加による貧困

女性の貧困理由として母子家庭があります。母子家庭の貧困は2世帯に1世帯、全国で約120万世帯にものぼります。

上述したように、非正規や正社員であっても収入が少ない女性は、十分な生活を送ることが出来ません。独り身でも大変なのに、子供がいると学費などの出費が増えるので特に大変です。

食事内容はパンケーキや乾麺のうどん、パスタなど、安くて量が食べられるものに限られます。調味料すら買えないことも少なくありません。

このように、満足な食事すら出来ない家庭が多く、家族全体でうつ症状を発症している場合もあります。

母子手当や生活保護など、行政からも支援が受けられない女性も多くいます。一度母子家庭の貧困に陥ってしまうと抜け出す事は難しく、最悪の場合、風俗で働いたり死すら覚悟したりする事もあるようです。

母子家庭の支援制度をもっと充実させ、働くお母さんでも自活できる世の中に変えていかなければ、今後ますます女性と子供のうつが増えていくと予想されます。

間違ったダイエットによる栄養不足

上述した社会構造以外にも、女性特有の悩みとして、ダイエットがあげられます。このダイエットのやり方が間違っていると、栄養不足になり、うつ症状を引き起こします。

間違ったダイエット方法は、野菜サラダなどのヘルシーなものを摂取し続け、肉などのタンパク質や脂質を減らしてしまうか、食べないようにしてしまうことです。

さらに、レバーや赤身肉など鉄分が多い食べ物を避けてしまうことから、鉄分不足に陥ってしまいます。

これは、先ほど紹介した「うつ消しごはん」「食べてうつぬけ」にも書かれていますが、タンパク質や脂質、鉄分は、脳にとって重要な栄養素です。

間違ったダイエットをしていると、確かに栄養不足で痩せますが、それは「痩せこけた」というのが正解です。本来は、体重よりも美しいプロポーションや頭脳明晰になるように正しいやり方で行うべきです。

その為には、肉や魚、レバーや脂質などを多く摂り、炭水化物や糖質を控えて適度な運動を心がけることが重要です。

ダイエットによるうつ症状は、体の見栄えを気にする20代〜30代に多い原因と思われます。

インスタ映えを狙った食生活の悪化(糖質の取り過ぎ)も原因の1つ

最近では、インスタ映えと言って、見栄えの良い食べ物の写真などを撮影してSNSにアップすることが流行りになっていますよね。

インスタ映えする食べ物は、そのほとんどが炭水化物や甘い物など、糖質が多い食べ物になります。この糖質の取り過ぎが、うつ症状を起こす原因となるのです。

糖質を摂取すると、急激に糖が吸収され、血糖値が上がります。体は血糖値を下げるために、「インスリン」というホルモンを分泌します。

インスリンが多量に分泌されると、血糖値が正常異常に下がってしまい、こんどは低血糖になります。低血糖は生命に関わるので、防御反応として血糖をあげるホルモン(グルカゴン、アドレナリン、コルチゾール)が分泌されます。

これらのホルモンの合成には、原料としてアミノ酸、ビタミンB群、亜鉛、マグネシウム、コレステロールなどが必要になります。

精製糖質をたくさん摂ると、これらのホルモンを大量に合成しなくてはならなくなり、ビタミンB群やミネラルがどんどん使われてしまいます。

ビタミンB群やミネラルが不足すると、摂取したタンパク質から神経伝達物質(セロトニン、ドーパミン、GABA)への合成が滞ってしまいます。

これらの神経伝達物質が不足してしまうことで、うつ症状が現れるのです。

健康で過ごしたいなら、糖質の多い食品でのインスタ映えは狙わない事をオススメします。逆に、体にとって必要な栄養素であるタンパク質や脂質の多い食べ物でインスタ映えを狙いましょう。

うつにならないためには、これからどう生きるかが重要!

女性のうつの原因としては、栄養不足以外にも、貧困や社会構造による問題が大きく関わっています。

ただ、これを嘆いているだけではうつは良くなりませんし、社会も変わることはありません。

DVやセクハラ被害などを受けている女性が、鉄とタンパク質を補給したらうつが治るのかと言われたら、根本的に問題を解決しない限り難しいでしょう。

つまり、栄養補給も大事ですが、環境を変えたり解決したりして自分から変わることが大切です。

その為には、転職をしたり、自営業や副業を行って生活基盤を整えたり、趣味ややりたかった事を仕事にしたりして、自分らしく生きる事を選択することが重要になります。

女性のうつの原因とは? まとめ

以上が女性のうつの原因でした。

ここまでの流れをまとめると・・・

  • 女性のうつの原因は栄養不足
  • 月経や出産などで栄養不足になりやすい
  • 格差社会による貧困によって、十分な栄養が補給できない
  • DVやセクハラなど、女性特有のストレスが栄養を過剰に消費させる
  • ダイエットやインスタ映えする食べ物で食生活が乱れる

というような感じです。

つまり、女性は男性よりも栄養の消費が多く、ホルモンバランスの乱れなど女性特有の症状があり、ストレスがかかる環境が多いためにうつになりやすいと考えられます。これは、独り身でも結婚していても、働いていても働いていなくても同じです。

社会に進出した女性は、男性と同じストレスを抱え、栄養素をドバドバと消費し、さらに女性特有の月経や出産によって栄養をごそっと子供に持って行かれます。

家に帰っても理解の無い夫にこき使われ、炊事に洗濯、子供の相手もしなくてはならない。これでは心が安まりません。DV夫から逃れるために離婚しようものなら、貧困まっしぐらです。

女性のうつは、鉄とタンパク質の補給だけで治るような、そんな簡単な問題ではないのです。

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