毎日がゆううつで起き上がる気力も無いし、食欲も全然無い・・・。うつ病は本当に辛いですよね。
なるべく薬に頼らず、食べ物や飲み物でうつ症状をよくしたいと思うかたは多いと思います。そこで気になるのが、うつ症状に効果がある飲み物はないかということですよね。
今回は、うつ症状に効果のある飲み物とうつ症状を悪化させてしまう飲み物を解説、まとめました。
目次
うつ病の原因と飲み物の関係とは?
うつ症状の改善に効果があると言われている食べ物は数多くありますが、飲み物の場合はどのくらいあるのでしょうか。
結論から先に言ってしまうと、うつ症状の改善を期待できる飲み物というのは無く、逆にうつ症状を発症させたり悪化させたりする飲み物は数多く存在します。
ですので、うつ症状を予防、悪化させないために、該当する飲み物を意識的に避けるのが望ましいと言えます。
そして、うつ症状の改善は期待できませんが、「メンタルに影響しない飲み物」というものが存在します。簡単に言うと、水や麦茶などですね。
これらの飲み物を意識的に飲むようにする事で、うつ病の発症を予防したり悪化を防いだりすることが出来ます。
以下に、うつ症状を発症、悪化させる恐れのある飲み物と、メンタルに影響しない飲み物をまとめましたので参考にしてみて下さい。
うつを発症、悪化させる恐れのある飲み物
現代の食生活や売られている物は、うつ症状を発症、悪化させてしまう飲み物が数多くあります。これらを避けることによって、うつ症状を予防したり、改善させたりする事が期待できます。
まずは、避けるべき飲み物を知っておきましょう。
清涼飲料水に含まれる砂糖、人工甘味料
分子整合栄養医学では、血糖値スパイクがうつ症状と深く関わっていることが指摘されています。
血糖値スパイクとは、普段の血糖値は正常なのに、食後に急激に血糖値が上昇し、その後急激に下降する現象のことです。
この血糖値の乱高下がうつ症状と深く関わっており、その原因の1つが清涼飲料水や人工甘味料などの糖分です。
なぜ血糖値スパイクがうつ症状と関係があるのかというと、血糖値が急激に上がると、これを下げるために「インスリン」と呼ばれるホルモンを大量に分泌します。
このホルモンを合成するには脳の神経伝達物質と同じ材料を使って作られるので、インスリンの分泌が多ければ多いほど脳の神経伝達物質(ドーパミン、セロトニン、GABA)などの合成が滞ってしまいます。
また、インスリンによって下降しすぎた血糖値は、「低血糖」となり命に関わります。この血糖を上げるためには、ドーパミンやノルアドレナリン等のホルモンを大量に分泌する必要があります。これが交感神経を刺激し、イライラや不眠、興奮状態の原因となるのです。
ですので、うつ病を防止するには、糖分が入っていない飲料を飲むことが非常に重要になります。
牛乳、ヨーグルト飲料
牛乳やヨーグルト飲料は、一見して体に良さそうなイメージがありますが、うつ症状がある人はこれらの飲料を飲むのはやめておきましょう。
これらの飲料は、砂糖や乳糖、腸の炎症となるカゼインとよばれるタンパク質が含まれており、腸が弱っているときに摂取すると、腸に炎症を起こしてしまうことが分かっています。
この腸の炎症が、栄養吸収能力を低下させてしまい、体や脳に必要な栄養素が十分に吸収出来なくなってしまいます。
すると、脳の神経伝達物質の合成が滞ってしまい、うつ症状を発症してしまう場合があるのです。
腸が健康な人が牛乳やヨーグルトを摂取しても大して影響はありませんが、うつ症状がある人は腸が弱っている可能性が高く、これらの飲料を飲むと更に腸を痛めつけてしまいかねません。
なるべく乳飲料は摂取しないように心がけましょう。
野菜ジュース、果汁
野菜ジュースや果物のジュースも、ビタミンやミネラルが豊富で体に良いというイメージがありますよね。
しかし、これらの飲料も体に良いとは言えません。
それは、清涼飲料水でも解説した「糖分」が多すぎるからです。野菜ジュースや果物ジュースには、砂糖の代わりに「果糖」と呼ばれる糖が多く含まれています。
この果糖は自然に存在する甘みですが、取り過ぎれば精製した砂糖と変わりません。これらの糖類はインスリンの分泌を促し、血糖値スパイクを引き起こし、強いてはうつ症状を発症する原因となるのです。
もし野菜ジュースを飲みたい場合は、無塩のトマトジュース当たりにしておくのがいいでしょう。
コーヒー、紅茶などに含まれるカフェイン
紅茶やコーヒーに含まれるカフェインは、交感神経を刺激する作用があります。健康な人であれば集中力が上がったり、やる気が出たりしてメリットもありますが、うつ症状がある人は自律神経が乱れて逆効果となります。
ですので、うつ症状がある人は紅茶やコーヒー、緑茶などカフェインが入っている飲み物は避けるのが無難です。
とは言っても嗜好品のお茶類を全て避けてしまうと、毎日の生活が味気なくなってしまいます。カフェインレスの飲み物に置き換えれば、毎日たしなんでもカフェインが影響することはありません。
緑茶に含まれるタンニン
タンニンは、緑茶などに多く含まれている苦み成分です。このタンニンが多く含まれていると、知らず知らずのうちに鉄分不足に陥ってしまう可能性があるのです。
タンニンは鉄と結合しやすいため体の中でタンニン鉄というものを作り出します。このタンニン鉄は水に溶けにくい性質を持っているため腸で吸収されにくくなり、せっかく鉄分を摂取しても体内に取り込まれなくなってしまうというわけなんです。
つまり、タンニンの摂取が多いと鉄の吸収が阻害されやすく、貧血になりやすくなるのです。
この鉄分は、脳の神経伝達物質を合成する手助けをしているので、鉄分が不足するとうつ症状を発症してしまう場合があります。
そして妊娠中は妊娠していない時に比べて3倍ぐらいの鉄分が必要と言われているので、吸収が阻害されると、妊婦さんと胎児の両方の脳に悪影響を及ぼします。
ですので、妊娠中は緑茶などのタンニンが含まれているのは避け、水や麦茶などタンニンが含まれていない飲み物で水分補給をするのがオススメです。
お酒、アルコール
お酒などのアルコール類の飲み過ぎもうつ症状を発症、悪化させる恐れがあります。
アルコールの分解には、ビタミンB群が大量に消費されるので、お酒を習慣的に飲んでいるとビタミンB群が欠乏してしまいます。
ビタミンB群は、脳の神経伝達物質(ドーパミン、セロトニン、GABA)などの合成に必要になるほか、ストレスを受けたときにも大量に消費されます。
ビタミンB群が不足すると、脳の神経伝達物質の合成が滞り、分泌量が低下するほか、ストレス耐性も下がってしまい、イライラしたり不眠になったりと、心身に様々な不調を起こします。
他にも、糖質が多いお酒は、糖を代謝をするのにインスリンを大量に分泌させてしまいます。清涼飲料水と同じように、これが原因で交感神経を刺激し、心身に様々な不調を引き起こします。
このように、お酒の飲み過ぎは想像以上に体に負担がかかっているのです。うつ症状を予防、悪化させないためにも、お酒は週に2日程度に控えるようにしましょう。
メンタルに影響しない飲み物
ここまで、うつ症状を発症させたり悪化させたりする恐れのある飲み物を解説してきました。
逆に、「うつ症状に効果があったり、予防出来る飲み物はあるのか?」という疑問があると思いますが、結論から言ってしまうとそのような飲み物はありません。
あるのは、水などの「メンタルに影響しない飲み物」です。うつ症状に効果がないからと言っても、これらの飲み物を意識的に飲むようにするだけでうつ症状を予防したり悪化を防いだりすることができます。
うつ症状を予防、悪化させないためには、上述した飲み物をさけ、メンタルに影響しない飲み物を日常的に飲むようにする事が大切です。
以下に、メンタルに影響を与えない飲み物をまとめましたので参考にしてみて下さい。
お茶、水類
まずは、水やお茶類をご紹介します。
水(ミネラルウォーター)
水分補給として一番良いのが、ミネラルウォーターです。水道水は、塩素が大量に含まれており、水分補給としてはあまり適していません。
水道水を飲むと、塩素を中和するために体内のビタミンCが大量に使われてしまいます。ビタミンCが不足すると、免疫機能が下がり、風邪などの元となります。
麦茶
麦茶は、カフェインが入っていない飲み物として一番手軽です。ミネラルも多く含まれており、水の代わりとしてもオススメです。
そば茶
お蕎麦に使われているそばの実を焙煎して作ったのがそば茶。香ばしくて飲みやすい。アレルギーがある人は避けましょう。
玄米茶
玄米を焙煎して作ったのが玄米茶。これも香ばしくて飲みやすい。
昆布茶
はと麦茶
甜茶(てんちゃ)
杜仲茶(とちゅうちゃ)
小豆茶
コーン茶、トウモロコシのひげ茶
なた豆茶
タンポポ茶、タンポポコーヒー
黒豆茶
ゴボウ茶
ドクダミ茶
ゴーヤ茶
ハブ茶
メグスリノキ茶
苦丁茶(くていちゃ)
桑の葉茶
柿の葉茶
琵琶の葉茶
イチョウ茶
クコ茶
スギナ茶
クマザサ茶
アロエ茶
グァバ茶
アシタバ茶
ウコン茶
ヨモギ茶
ギムネマシルベスタ茶
菊芋茶
シソ茶
オリーブ茶
ヤーコン茶
サラシア茶
紅茶、ティー
ローズヒップティー
ルイボスティー
カモミールティー
ラベンダーティー
ミントティー
ハイビスカスティー
ネトルティー
エキナセアティー
エルダーフラワーティー
レモンバーベナティー
レモンバームティー
レモングラスティー
うつに良い飲み物、悪い飲み物とは?まとめ
以上が、うつ症状を発症、悪化させてしまう飲み物と、メンタルに影響しない飲み物でした。
清涼飲料水や乳飲料、野菜ジュースなど、うつ症状に悪影響を及ぼす可能性のある飲み物は沢山あります。
逆に、うつ症状を改善する飲み物はありませんが、メンタルに影響しない飲み物は沢山あります。この飲み物でどれも共通しているのが、糖分が入っていないもの、カフェインが入っていないものなどです。
うつ症状を悪化させないためには、上述したメンタルに影響しない飲み物を意識的に飲むようにしましょう。
これだけでも、うつ症状の改善には効果を期待できるはずです。